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店が終わってから家へ連れて行ってやり、鍵を渡せば嬉しそうにその鍵を持ってくれる。まぁもう俺は使う気無かったし喜んでくれるなら良いか。
「なぁ兄貴…俺…」
「あ、そうだ紹介したい奴が居るから来てくれ」
中へ入る前に歩き出せば不思議そうについてくる。丁度診療所から三嶋が出てきて、こちらを見てぱぁと嬉しそうな顔をしたが海斗を見てピクッと反応した。
海斗を見れば無表情で、どちらかと言えば睨みつけているようにも見える。三嶋も負けじと見つめ返していたが、俺は三嶋の隣へ歩み寄り海斗の方へ向き直る。
「俺の恋人の三嶋康介だ。で、あっちは俺の弟の香月海斗だ」
「僕は陽太さんの彼氏です」
「あ゙?テメェみたいなひょろもやしが兄貴の彼氏だって?冗談だろ笑えねぇ」
「弟くんなら僕の弟にもなるのかな?よろしくね?」
な、何だ?なんなんだこの空気…ギスギスしていて居辛い。だがいつか紹介しなきゃならなかったし、良い機会だと思ったんだが…
「海斗。今日朝居なかったのはその…」
「僕との行為が気持ち良すぎて気絶しちゃったからですよ」
三嶋が俺の腰を抱き寄せて言い、海斗の眉間に明らかにシワがよる。どうしたものかと思っていれば三嶋は俺の顎を掴んで、まるで見せつけるようにキスをしてきた。
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