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まさかのことが起きた!?
春は「と言われ、ドキリとしているのかもしれない」目が一瞬丸くなったようにも見えたのだから。しかし、ゴーの言葉にはドキドキさせられているようにも思える。春が思っているようなことを言っているのだから。それはまるで心を見透かされたような言葉だ。確かに春はゴーにメルアドを聞きたかった。しかし、そこは肝が小さいせいか、聞くことができなかった。ゴーはそういうことを何も考えていないのだろうか。ゴーはストレートに春に聞いてきたのだから。
「ああ、いいよ」
そう、そこは素直に答える春。ポケットにしまっておいた携帯を取り出し、赤外線送信で春のアドレスを教えたのだから。もしそこでアドレスを教えないと言ったら、もうこれ以上二人の関係というのはなくなってしまう。完全に今のゴーの提案というのは、春からしてみたらチャンスでしかない。
メール交換をした後、早速メールを送ってきたのはゴーの方だった。
まだ皆がいるのによくメールができる、と春は思っているのかもしれない。そして、春はゴーから来たメールを読み始める。
メールの内容は至って普通だ。だけど年が若いせいでもあるのか、メールには絵文字が多様に散りばめられていた。
自分には無い芸当。そう、春のメールの文面には絵文字なんかは一つもなく、真面目な性格が邪魔しているのかもしれない。そこはやはり春とは正反対の性格のゴーに憧れている所なのかもしれない。
メールを読んだ後、春もメールの返事をする。春はごく普通な文面。先程から聞きたかった内容をメールの文章に打ち込むのだ。
『はじめまして。メールありがとう。ゴーさんは僕に憧れているって言っていたけど……僕のどんなところに憧れているの?』
そう送信をした後に、春以外の他のメンバー達が立ち上がっているのに気付く。ちょっとしたプライベートなトークの時間は終わったらしい。とりあえず、ちょっとしか話すことができなかったが、ゴーのメルアド交換ができたことでよしとしようと思ったようだ。
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