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マユカは急いでいた。
通学路の途中にあるバス停の隣に設置してある自販機でジュースを買うためだ。
真夏。灼熱地獄。
連日40℃超えだと夕方のニュースでも言っていた。
マユカの通う高校は田舎にしては選択科目も多く人気があり、生徒数も多い。
おまけに、この度3年生が部活を引退した為に下校時間がマユカたちよりも早いのだ。
いち早くバス停に降りた3年生たちが、先にあの自販機でジュースを買うのは目に見えている。
下校のチャイムと共にマユカはママチャリに足をかけて漕ぎ始めた。
田んぼと田んぼの間の畦道をマユカのママチャリが凄いスピードで駆け抜けて行く。
漕ぐ度にポニーテールが左右に揺れる。
大通りを3年生を乗せたバスが行く。
畦道をパンクしそうな勢いでマユカはママチャリを漕ぐ。
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