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世の中には理不尽なことが多すぎるッ!
サラリーマンである俺、轟 周太郎は飲食店からの帰り道、勢いよく電柱を蹴った。昼休憩の折り、会社から出てゆっくり飯でも食えば幾分か気分もマシになるかと思ったけれど、全く怒りが収まらない。
「ったく、あの上司!! 無茶なことばっかり言いやがって」
これから会社に戻って、あのクソ上司の顔を見たならば、今度こそ殴りかかってしまいそうだ。
「イライラするぜ!」
俺はもう一度電柱を蹴ろうとしたが、すんでのところで足を止めた。
「ん? なんだこれは」
俺が蹴った電柱のコンクリ部分が人の顔の大きさほど真っ黒になっている。それも光を吸収しているかのような黒だ。時空を超えてどこかに通じていると言われても信じてしまうだろう。不思議に思って顔を近づけると、微かに声が聞こえた。
《不満や鬱憤を聞かせろ》
(な、なんだ?)
俺は不審に思ったが、そんなことよりもこの衝動をなんとかしたい。俺は穴に顔を近づけた。
「おい、真島 賢斗! お前が毎回毎回毎回毎回無茶な納期で案件を引っ張ってくるから、現場は残業三昧なんだ! 少しは現場を学んでから動けこのポンコツ!! 給料泥棒! お荷物!!」
俺が大きな声で叫ぶと、周囲から驚いたようなざわめきが聞こえた。俺がうるさかったのかと思ったら、どうやら、周囲の人の周りも黒い穴ができたらしい。驚く人、恐る恐る声を掛ける人、色んな人が見えた。
(な、なんだこれは)
俺はもう一度穴を見る。穴は一回り程大きくなっていた。
《よし、その調子だ。エネルギーが溜まって来たぞ。さぁ、もっと負のエネルギーを送ってくれ》
穴は先ほどよりも大きな声で喋り出した。
(折角だ。あの愚痴もこの穴に向かって吐き出してやろう)
俺は鼻からめいっぱい空気を肺に集めて、口を開いた。
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