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ウィズ・エルトリクス 26  口も達者に回れば、頭も策の練りも高速で回る軍の司令長。  彼の黒曜石と白皙の美貌が数多の者達を虜にしてきた。ただし、感情が表に出ず、意図せぬ誤解を生んだりすることもあった。演技にはそれなりの自信があるつもり。  実は、ティファヤには絶対見せない裏の顔がある。冷酷非情かつ手段を選ばない狡猾で猟奇的な一面を隠し持っているのだ。  敵対する相手でも、例え味方であろうとも、相手を赦したり助けたりする慈悲は持ち合わせていない。信頼や素の感情はティファヤ以外に決して向けない。  存外執着心が強く、規格外な激重愛情を与える――唯一、ティファヤ限定で。 ティファヤ・ベリーベル 18  異例にも12で若くして軍に抜擢された立派な天才少女。特技は正確無比の射撃。  まさか軍の中枢にいる幹部――ウィズの心まで射止めてしまったのは全くの予想外であったが、彼女は純粋な実力で司令長補佐官の位置を獲得した。  国内ではあまり見ない淡い色味の赤毛と、極めて稀な黄みがかった薄緑色の瞳。混じり気のない生粋の緑ではなく、光の加減や角度によって緑にも黄にもなるその瞳は、周囲の目を引く注目の的で憧れの宝石そのもののようであった。彼女はロゼスでは珍しい風貌であるが、これといった差別や偏見、迫害を受けることはなかった。彼女の万人を魅了する性格と容姿によるものか。  かわいらしい顔と小柄な身とは裏腹に、男勝りなところがある。  "氷城の黒百合"と呼ばれたウィズを照らし溶かした彼女は結構凄い。 ローデル・フロウッド 22  ノースロゼスを統べる将軍。温和で軟派な印象。  雪の積もったような純白の髪に、夜の闇に染まったような濃い紫の瞳、稚さを残した甘い顔立ちの好青年。  十代の頃は"深雪の闇"として恐れられ、殺気を振りまき心を閉ざしていた過去がある。  リトネアのことをよき盟友として認めている。  軟派な態度の割に、限られた者以外には一切心を開かない。   リトネア・ライゼオルタ 15  サウスロゼスを統べる将軍。淡白で硬派な印象。  ローデルに対して敵意を抱いており、行動を逐一把握する為に監視の名目で様子を見ている。  鳶色の髪と灰色の瞳は、特段目立つような色合いではなかった。それでも彼女には色彩を遥かに凌ぐ迫力がある。洗練され研ぎ澄まされた、年相応とは思えない貫禄がそうさせるのか。纏わす近寄りがたい威圧感が上回る故だろうか。  千里先をも見通せて心までも見透かしてしまえるような、鋭い眼光を宿した吊り目。だが、この目には本当に真実を見抜ける力がある。特性上、制約も多くて使い方が難儀ではあるものの、彼女は見事に扱いこなしている。  ローデルとは幼馴染みの仲ではあるが、特別な思い入れはなし。彼とは浅いとも深いとも言えない関係性。 セレニカ・ウォルディオン  ウィズの元婚約者。あくまで政略的な縁組に過ぎなかった。 リュラー・ゼノレット  薄茶の髪と緑の瞳の少年 シエル  ウィズの父親 フィーア=レイベル  ウィズの母親 レーフィヤ  ウィズの姉 リテス   リトネアの兄 「少し手荒になるだろうが、致し方あるまい。敵に運の尽きが回ったというだけのこと」
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