10.一生大切にするね。

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拓実「ゆあ…!ゆあ…!」 たーくんはドア越しに呼びかけてきた。 拓実「なぁ、ドアを開けてくれよ!」 結愛「…嫌だ!!早く帰ってよ!!」 嘘…、帰ってほしくない。 本当はたーくんのことが大好きだもん。 ごめんねって言ってくれたら、話くらいは聞いてあげるから…。 そう思ったのに、たーくんはしばらく静かに立ち尽くした後、帰って行ってしまった。 ああ…、これで私たち、おしまいなんだ。 たーくん…、行かないで…! そう言ってたーくんを追いかければいいことは分かってる。 それなのに、変なプライドが邪魔をしてしまって…。 私はその場にしゃがみ込み、1人で声を上げて泣いた。
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