10.一生大切にするね。

17/24
前へ
/200ページ
次へ
ーーー 次の日の朝、一晩泣き続けた私の目は、見事に腫れた。 ちょうど講義が昼からしかなかったから、午前中はずーっと目元を冷やしたり温めたり…。 それでも少し腫れてたけど、なんとか化粧で誤魔化した。 完全には隠せなかったけど。 大学…行きたくないな。 たーくんに会っちゃったら、また泣いちゃいそうだもん…。 それでも講義は欠席できないから、大学に行った。 たーくんはというと、講義に来なかった。 たーくんに会いたくないと思っていたのに、会えなければ会えないで、胸が苦しい…。 もしかして、私と別れたショックで講義に来れなかった…とか? ううん、そんなはずない。 たーくんは私のこと、もう好きじゃないんだし。 きっといつもみたいに、寝坊とかそんな理由で休んだだけ。 講義が終わった。 気分は最悪だし早く家に帰ろう。 そう思いながらキャンパスを歩いていると…、絢香と出くわしてしまった。
/200ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加