慣れた頃

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慣れた頃

 理久のパソコン入力の手伝いをしながら、 『あっ、この内容、十蔵さんの書類と似てる…。そっか…、こういう場合』  と、華が考えていると、 「どう?慣れた?」 そう言って、美咲が華に声をかけた。 「はい!皆さん、優しくて親切で、仕事も楽しいです」  そう言って笑う華に、 「この部署は穏やかだからね〜。あっ、この会社って感じかな。私が前に働いていた所、ブラック企業で皆イライラして仲悪いし、最悪だったのよね…」  そう言って、思い出したのかため息をつく美咲に、 「会社って、色々なんですね…」 と、華が言葉を返すと、 「いい出会いは、なかなか無いと思って、今はいい出会いを大切にしなきゃって思ってるわ」 そう微笑む美咲に、華も嬉しそうに微笑み頷いた。
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