シンデレラのかけた魔法

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付き合って三年目を迎えた頃、僕たちを出会わせてくれた友達が結婚した。その式に二人で参列した時、幸せそうな新郎新婦を見て、互いに将来のことを意識し始めたんだ。 『よかったら、一緒に暮らさない?』 緊張しながら僕がそう言うと、君は嬉しそうに笑って『一緒に住みたい!』って答えてくれた。そこからは二人で不動産屋に行って、将来を見据えた広さのあるマンションを見て回って引っ越した。 それから始まった同棲生活は、本当に幸せだった。 家事は基本分担だけど、君は仕事の帰りが遅くなる日が多い。そんな時は僕が洗濯物を畳んで、夕ご飯の支度をする。夕ご飯が作り終わった頃、いつも君は帰ってきた。 『ただいま〜!めっちゃいい匂いする〜!』 君の「ただいま」の一言を聞くだけで、僕の疲れは吹き飛んだ。 『おかえり。今日は前に「おいしい」って言ってくれたオクラのペペロンチーノを作ってみたよ』
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