誕生日

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誕生日

私は小学校から帰宅するトワを家で待っていた。 今日はトワの10歳の誕生日だ。 前々から欲しがっていた人形とケーキが届くことになっている。 ピンポン! チャイムがなり、私は急いで玄関に走った。 警備の人に受取りを頼んでいたのにおかしいなとは思った。 ドアを開けると 「ヒナちゃん、久しぶりだね!」 そこにカナタが立っていた。 ドアを閉めようとしたがカナタはズカズカと中に入ってきた。 警備の人達を呼ぶボタンを押したが音がしない。 「無駄だよ。」 カナタは私を後ろから抱きしめた。 「やっとサトシに全額返済出来たんだ。 もう縛られるものは何も無い。」 「どういうこと?」 聞き返すと「返済が終わるまでは、ヒナちゃんから手を引くとサトシと約束してたんだ。」と言った。
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