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2055年8月末… この暑さは尋常では無く、日中の気温は40度を超え外出することは自殺行為であり、下水工事などインフラ事業である室外の労働に於いて人が関わる事無くA Iの指示の元作業はロボットなどで行う機械作業となっていた。 世の中はこの酷暑によって状況が激変した。 四季が無くなり酷暑からエアコンは一年中使用する様になっていて、そんなことから電力、水などエネルギーが莫大に使用され、それと共に熱波により野菜、果物の収穫が途絶え、海水温は上昇し魚介類が壊滅状態に陥り食糧として僅かな備蓄を残してはいたが危機を迎えていた。そんな状況下から国は水面下で動き始めた。 この国は資源も無く僅かな財力と能力そしてそれによる革新で国を支えていたが、しかしそれも限界を迎えていた。 その一つに高齢者大国となり高齢者への年金の支給が多く国の収益は大幅に減少し財政は火の車であったからだ。
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