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快適な睡眠は健康の一つとして欠かせないものだろう。
一日の疲れを癒す眠り、身体をほぐす寝具、そして寝起きの良さ。
ついでに良い夢がみれたら、もっと満足ではないだろうか。
エントロピーヌ国には貴重種の鳥、マエナが生息している。
そのマエナが羽ばたくときに散る羽根、そのの羽根を集めて入れた寝具を
使用できるのはホテルマエナだけ。
それだけでなく、従業員の少女、10才のシガ。
彼女の持ち得る魔力でベッドメイキングすることで、極上の夢へと
客人を招けるのだ。
ホテルマエナは一室と廊下と階段とエレベーターのある、細長い五階建て。
一階はフロントと食堂と事務室、二階は従業員の休憩室、三階はマエナの
羽根の保管庫、四階は寝具倉庫、そして五階の一室のみが客の泊まる
部屋となっている。
支配人はクロースという名の若い男性。
細身で黒いスーツしか着なくて、オールバックにして黒髪の半分を
少し下げてたらしている。
泊まるのは完全予約制、一日置きに一名のみ。
客が泊まった翌日には寝具の準備が必要となるからだ。
このシステムでも経営できるほど予約は途切れることはなく、格国から
客がきて、観光と眠りを体験する為にやってくる。
今宵もシガの能力で極上の夢の世界が、繰り広げられていく。
銀色の長髪をツインテールにして跳ねさせて、ロングスカートの
黒いメイド服にフリルのエプロン。
あまり表情を変えず薄く微笑むタイプだが、甘いお菓子を食べるときは
青い大きな瞳がサファイアのように輝く。
そんな少女が毎日、けなげに奮闘していく。
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