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エーゼ夫人が目を覚ました。
ベッドで仰向けの状態で。
身体が軽い、心が軽い、寝具の上に浮かんでいるようだ。
それは水の上で漂うような気持ちだった。
「ホテルマエナ......さすがだわ」
エーゼ夫人は着替えて身支度を整えて、荷物を片付けた。
時間になると支配人のセルカ―が迎えにきて荷物のキャリーケースを
持って、エレベーターで一階へと送った。
食堂で朝食を取り、従業員たちに見送られてホテルを出た。
「満足させてもらえました、ありがとう」
という言葉を添えて。
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