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ホテルを出てから、エーゼ夫人は足を伸ばして出かけた。
土産物屋に行って、鳥のアクセサリーとネクタイピンを買った。
自分のぶんと、そして夫へプレゼントしたくなったのだ。
そうして現在の家へと着いた。
夫はまだ出張中だ。
荷物を片付けて、アップにしていた髪をほどく。
二階のベランダへと出てみた。
「いつか、ここから海辺がみえる」
そうつぶやいたとき、電話が鳴った。
夫からだった。
明日には帰れるとのことだった。
彼の大好きな海鮮料理を作ろう。
ホテルマエナほど絶品にはならないだろうけれど、愛情をこめよう。
エーゼ夫人は献立を考えながら買い物へと出かけていった。
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