12月25日 降誕祭

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 この階級に属する者達特有のやり取りが行われた後、彼女達は客人として応接間に案内された。  あまり気持ちの良い話でもないということで、クララとヨハンは同席しなかった。 「挨拶状も持たずに突然の訪問をするご無礼をお許しください。此度は火急のお願いがあり、貴方様のお力添えを頂戴したくお伺いさせていただいた次第です」 「ご丁寧な挨拶感謝致します。貴方様のような方々の訪問を歓迎しない理由がどこにありましょうか? 火急のご用件とのこと。どうか、お話をお聞かせください。私達にできることがあれば、是非お力添えさせていただきたく存じます」  相手が自分達の階級の中でも、稀有(けう)な身分であることを即座にアウグストは理解した。 「寛大なお言葉を頂戴し、心より感謝申し上げます。貴方様のご理解とご厚情に支えられ、今ようやく心が少し安らぎました。では、早速で恐れ入りますが、本日私達の身に起こった、滅多にない悲しき出来事について話させていただければと思います」  言葉をそこで止めると、女性は連れの少女を一瞥(いちべつ)した。  それに(なら)う形でアウグストも少女へと視線を移す。 「ずいぶんと具合が悪そうですな、寝室を用意させるので先にお休み……!?」  それ以上、彼は言葉を続けることができなかった。
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