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今朝久しぶりに晴れていた空からまたちらちらと雪が降っていた。
禄助は寒そうにマフラーに顔を埋めた。
あの時の沢木の顔…あいつ何か隠してるな…。
そんな事考えながら歩いているとすぐそこにある花屋の店の入り口で店員から花束を受け取っているヤス子の姿が見えた。
ふと視線に気付いたヤス子は禄助を見つけるなり「あっ…」と どこかばつが悪そうな顔を一瞬見せた。
ヤス子は何も言わずに帰ろうと背を向けた。
「なぁ」と禄助が声をかけるとビクッとしてヤス子は走って逃げた。
「…マジかよ。雪ん中走らせる気かよ、あの野郎…」
禄助はイラッとするとマフラーを取って走ってヤス子を追いかけた。
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