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「こ、後輩の子に白沢さんに嘘吐かせたんだよね?何でもないあの山の坂に皆練習しに行ってるって…嘘、ついたんだよね?」
「ねぇノノちゃん、それ以上言うとマジで怒るよ?良い加減にしてよね」
「良い加減に観念するのはお前らの方じゃない?」
呆れきった禄助はそう言ってから後ろを振り向いた。すると、体育館の入り口から白沢の同級生で同じバスケ部の2年生の女の子達が揃ってぞろぞろ入って来た。
「な、なに、あんた達?」寺本達はびっくりして立ち上がった。
「私…」その中の1人が前に出た。「私、寺本先輩達に白沢ちゃんに嘘付くように命令されました」
その子は手に持っていた携帯のボタンを押した。すると事件が起こる前に寺本達が白沢に嘘を言うように脅している声が体育館の中いっぱいに響き渡った。
会話が終わり携帯のボイスレコーダーを止めたその子は今にも泣きそうな顔で「あの時は寺本先輩達が怖くて言う事聞く事しか出来ませんでした。白沢ちゃんごめんなさい」と頭を下げた。
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