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司令官は、人員集めのために奔走した。
過去に戦力を見つけ出した場所を探したが、既に探したあとで、新たな人員を集めることは出来なかった。
「大体から、司令官が無計画に戦力を浪費しすぎるのが問題なんだよね」
「いやいや、他の軍に見栄を張って、こんなコストの高い戦場に転換したのが悪い」
残った幹部二人は、コソコソ批判している。
何を言ってやがる。
司令官は、二人の会話を耳にして怒りを感じたが、自分でも思い当たることなので、残った二人を叱れなかった。
全ては、最高幹部のあいつが悪い。
司令官は、いつの間にかいなくなった最高幹部に責任転嫁する。
この時期にあいつがいてくれたら、野口たちが10人いても得られない安心感があったのに……
あいつと来たら、いつの間にかいなくなる。特に一人になると、知らぬ間に消えてしまうのだ。
一説によると、あいつは異常な寂しがりやで、一人になるといなくなり、同族のたくさんいるところに集まっていくとも噂されている。
最高幹部がこんな精神では困る。
近々、あいつと違う人物が最高幹部として登場するらしい。
せめて次の人物が、孤独に強い性格だと良いのだが……
司令官は切に願った。
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