第3球 九家学院の女王

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「まったく……さっそく厄介ごとを」 「木乃葉ちゃん、そう怒んなよ」 「私は練習できればそれでいい、先にグラウンドに行ってる」  林野木乃葉。桜木茉地と同じ2年生で、昨日からこんな感じでヤンキーが部室を使おうが、西さんが困っていようが、自分には関係ないという態度を取っている。 「入部希望の子たちを連れてきました~!」 「おおっ天花寺ちゃん、ナイス!?」  林野さんと入れ違いで天花寺さんが、1年生の女子を7人連れてきた。しかし、そのうちの4人は、見た目が怖そうな不良3人を見て悲鳴を上げ「天花寺さま、ゴメンなさい!」と言い残し、走り去ってしまった。 「すまないね、アタイ達がいるばかりに」 「いいえ、気にしないでください、放っておいてもあの子たちはすぐに辞めていたと思いますから」  今日、クラスの女子が噂をしていたが、桜木茉地は四天王の一人として数えられるほど絶大な人気を誇っている。しかし、天花寺さんや源水那さまと異なり、彼女を遠くから羨望の眼差しで見られる存在であり、けっして彼女たちヤンキーグループに話しかける女子はいないそうだ。
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