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「四天王のふたりの内、どちらかの連絡先をゲットしてきてください」
「はい……え? はい~~~~ぃっ?」
成功する可能性ゼロのミッションインポッシブル。
どこかの国の大統領を暗殺するより僕には困難な内容かも!
「ふたりを可愛いと思いますか?」
「え……それはやはり四天王というだけあって美人だし」
「では、どちらが好きですか?」
どっちが好きかって?
それは天花寺月かな。でも、彼女と付き合おうだなんて、雑草扱いされている僕にはとてもではないが無理な話だ。友達になれたってだけで、80歳になっても子や孫に自慢できると思う。
「よくわからない」
「おにいさま、よく聞いてください!」
「か、顔が近いよ、海……」
妹がぐっと顔を近づけてくるので、思わず仰け反る兄。
「相手と見つめ合うだけが愛ではありません」
「え?」
海は、玄関近くにある階段を数段のぼり、高いところから言い放った。
「ともに同じ方向を見つめることこそが本当の愛なんです」
うーん、なかなか名言チック。
だけど、たぶん、漫画かなんかの受け売りだろう……。
──でも、まあ、覚えておこうかな。
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