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「知るかよ。さてと…俺はケイを助けないといけない。協力はしなくていいから、邪魔だけはすんな」
シンは腕からナイフを抜くと、そのナイフを持ったまま、ケイの正面に移動して膝をついた。
「ケイ、今のお前ならできるよな?俺の血を飲むんだ。一滴でもいいから飲め」
「シン…」
(これで戻らないなら終わりだ。だけど、セイの臓器も身体の部位も俺に使ってからはゾンビ化しないし、拒絶反応もない。だったら、血に何かあると思うだろ…)
シンの中でも一か八かの賭けだった。
セイと約束しなくてもケイを助けたかった。
ケイの口の近くで、自分の腕の方の手首をナイフで切った。
セイの腕はゾンビ化の影響で傷の治りが速いので、ナイフを握るくらい簡単だった。
ケイの口の中にシンの血が流れ込み、ケイは素直にそれを飲み込んだ。
シンは自分の血をほとんど使ってもいいと思ったが、途中で意識が途切れてしまい、何も分からなくなった。
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