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私の名前は『花蓮(かれん)』、町内の小学校に通う6年生の女子だ。
今日から夏休みの私は、家の裏山に蝶を探しに行こうと思って、1人で虫取り網と虫かごを持って家を出た。
家から歩いて5分くらいの所から山道に入る舗装されていない細い道がある。
この道を入ると急に木が生い茂っていて、辺りは日光が遮られて少し薄暗い感じになって、暑さも和らぐような感じだ。
山道を歩いて行くと辺りに花が咲いていて、モンシロチョウやムラサキシジミなどの蝶がいたり、けたたましく鳴くセミがいたり、カブトムシやクワガタがいたりと、たくさんの虫がいた。
その中でも私が探しているのは、キアゲハという蝶だ。
少し大きい蝶で、薄い黄色と黒い線の模様が綺麗で、私はこの蝶が大好きだ。
でもこの蝶は、なかなか見つからない。
私が山の奥へ奥へと進んでいくと小さな滝の沢があって、私は大きな石の上に座って休憩することにした。
持ってきた水筒の水を飲んで少しほっとして辺りを見回すと、滝の近くに1人の少女がいることに気が付いた。
相手の少女も私の存在に気が付いたようで、
「こんにちは!」
と挨拶してくれた。
私も、
「こんにちは!」
と挨拶すると、その少女は私の方に近づいてきた。
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