ただいまと言った先に待ち構えていたのは…

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土砂降りの雨に打たれ、自宅へ走っている。 「家に帰れば彼女が待っている…!」 同棲している彼女がいるんだけど、今日は仕事が休みだから自宅で一日のんびりしていると言っていた。 早く帰って、彼女に温かい料理や、お風呂を用意してもらおう。 そう思って、走りながら電話をかけるも、彼女に電話が通じない。 メールも何度もするけど、全く返事がこない。 おかしいな。どうしてだろう。 仕方なくそのまま自宅まで突っ走り、鍵を開けて部屋の中へ入った。 「ただいま~」 いつもなら、おかえりなさいと一言来て、こんな日はとても優しくしてくれた。 だけど、部屋の中からは物音ひとつ聞こえない。 同棲をはじめてから、こんなことは一度もなかった。 全身濡れたまま何度も、「ただいまー」と言いながら部屋の中へ進んでいく。 すると、リビングに置手紙があった。 『おかえりなさい。でも、もう時間切れになってしまったの。また新しい彼女を見つけて一緒に暮らしてください』
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