ただいまと言った先に待ち構えていたのは…

生乾きになった服を着替えて、シャワーを浴びて、食事を摂り、再び人形たちがいる部屋へ入った。

「やっと出てこられた...。しかし、由香が魂と引き換えに?人形になった?」
僕はそんな怪奇現象はない、集めてきたドールはドールでしかない。
順位をつけるのも、自分には癪に障るが、彼女である由香が1番なのに変わりは無い。

「ただいま～…」
さっきのように、誰も『おかえりなさい』と言ってこない。
しかし、今度は彼女の亡霊が僕の後ろに立っているのが鏡に映っていた。

『…おかえりなさい。また、新しい彼女を作ってお迎えするつもり？だけど…そうはさせないから…。もうあなたの元へは生き返って戻ることはないから…笑』
彼女はニコッと笑うと、後ろから鋭く光るもので、僕の背中を刺し、倒れたところで、何度も僕を刺した…。