死の宣告

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死の宣告

ff7d54d2-954d-430e-8e0f-d92a7b0cb7b6 函館の仕事から戻り福岡の部屋に荷物を置く。 ベッドに疲れ切った身を投げると     携帯が五月蝿(うるさ)く騒ぎ出す。 「マリリン?あんた今どこよ」 「家だけど」 今岡茉莉子、35。     仕事はケータイ小説家。     基本、エロ目の不倫物か      御曹司とバカな女の格差恋愛ばかり。 それが今は一番pvが稼げる。      ずっと前は純愛物を書いてたけど     そんなもの誰にも必要とされてなかった。         まるで私みたいに。           誰からも         必要とされなかった。 世の中のゴミみたいに。  もしかしたらゴミの方がリサイクルできるだけ        マシかも知れない。 役にも立たない、リサイクルもできない。     そんな役立たずのゴミ。
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