死の宣告

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732ffd54-0173-41ef-9dc5-ac5cbd4e006e あの日の出会いからもう10年過ぎた。    あれから何度か函館や札幌に      行く事はあっても彼には会えない。        生きてるのだろうか?      何処(どこ)で何をしてるのだろうか? たまに思い出す彼とブルームーンのカクテル。    自分でも真似(まね)て作ってみたけど       全く違う飲み物になる。 あんな感動はもう味合えないのかと思うと     悲しくなってしまう。 「白内障ですね」 「白内障?」 「まあ手術すればちゃんと見えるようになりますから」 「そうですか」 ホッと胸を撫で下ろしたのも(つか)の間。     次なる悪魔がすぐ隣で仁王(におう)立ちしていた。 「向こうで血液検査して下さい」 そして処置室みたいな部屋で血液を採られた。
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