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病院からの帰り道
偶然というには怖いくらいの偶然に
その場に立ち竦んだ。
「もしかしてお姉ちゃん?」
そんな声が背後から聞こえた。
それは確かに妹の樹里の声。
恐る恐る振り向くと
25年ぶりに見る妹は
私の想像の遥か向こうにいた。
「え?」
「茉莉子姉ちゃんよね?うち、樹里だよ」
二つ下の妹は今は33歳のはず。
でもどう見ても40過ぎのおばさん。
「マジで?」
「太ったでしょ。子供も3人もいたらこうなるよ。それにしてもお姉ちゃんは変わらないんだ。相変わらずイケイケなんだ」
何処かの会社の制服姿で歩み寄る妹を舐め回すように見つめた。
あの日の光景が蘇る。
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