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妻が突然、次の子のことを考えない?と言い出した。
雄太を先日動物園に連れて行ったとき、自分だけ留守番だったから俺に構って欲しいのかもしれない。
意外と可愛いところがあるなと思った。
「二人目の子どもがほしいわ」
「そうだな。雄太にも兄弟がいた方がいいし、俺もそう考えていたんだ」
レスが何年も続いていたから美鈴に断られるかもしれないと思って言い出しにくかった。
だから彼女からの提案に、やったぞと心の中でガッツポーズをした。
二人目ができて、落ち着いたら離婚だ。
久しぶりに妻を抱いた。
雄太を妊娠した時からだから3年ぶりだろうか。
新鮮だった。妻は慣れていない分まだ初々しさが残っている。
ここ数年愛梨ばかり抱いていたから気がつかなかったが、妻の方が肌がきめ細やかで滑らかだ。
清潔感もあり、積極的なタイプではないが抱き心地がよかった。
「雄太が産まれてなかなか時間も取れなかったから、夫婦のスキンシップもなかったけど、これからは美鈴との時間も大事にするよ」
「雄太が起きるかもしれないから、部屋に戻るわね」
美鈴はそう言うと、ベッドに座って背中を向け下着をつけ始めた。
白くシミひとつない背中がベッドサイドのライトの光を受けて影をつくる。
綺麗だ。
俺はもう一度彼女の体を求めるため腰を引き寄せる。
美鈴と別れるのは少し惜しい気がした。
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