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新入社員歓迎会で気が付くと斎藤が僕の隣に座って「いつもご迷惑をかけてすみません」と言いながら、ビールを注いできた。昭和じゃないんだから、こんなことされても返って気分が悪くなるだけだ。
僕は正直言って彼女の態度にうんざりした。昔のOLみたいにコピーとお茶くみだけしていれば仕事だと思っているんじゃないかとまで疑った。どうやって入社試験を突破したんだろう?コネ?まさか。この庶民の代表みたいな女が?あり得ない。何時も代り映えのしないシャツにパンツ。し〇むらメイドだって明らかに分かる。
「あのさ、そういう気配り?しなくていいから、もう少し真摯に仕事に取り組んで」
少し可哀そうだったかなと思うような言い方を僕はした。それも、この女には通用しない。返って僕がラインで指導する羽目になってしまった。
「一人前に育ててください。お願いします」と土下座かと思うほど斎藤は頭を下げて来た。家でもパソコンの勉強をすると言っていたから、仕方なく僕は斎藤とラインを交換した。
その後で、しつこく粘着してきたらどうしようと思った。その時はブロックだ。本当に勉強じゃなかったら直ぐブロックだと決めた。
僕は女に粘着されるのが大嫌いだ。僕の理想の女性像は、理性的で知的な女性だ。今、付き合っている女性、未来は、僕の理想通りの女性だ。この斎藤とは真逆だ。
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