第1章

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 勇者になりたい。 どうなればあの子のような勇者になれるかわからないけれど、今はまず!  百合亜は家から学校へ向かって走り出す。 「はぁ、はぁ、はぁ」  校門に着いて息を切らす百合亜。 「朝から頑張っているね」  同級生の阿東蘭(あとうらん)が話しかけてくる。 「鍛えているからね!」 「この前言っていた勇者になるってやつかい?」 「そう! 勇者になるにはまずは身体を鍛えなくちゃ!」 「宝富女学院ブレイ部か。しっかり身体を鍛えていた方が月宮ワーカーをより上手く乗りこなせられるかもしれないからね。良き事良き事」 「蘭も相変わらず早いね」 「昨日この辺りに謎の飛行物体が出現したらしくてね。UFOじゃないかと調査しているんだ。残念ながら手がかりは無しさ」
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