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マジシャン「実はその王冠、普通の王冠ではなくて特殊な力が宿る王冠なんですよ」
誠「特殊な力?」
マジシャン「はい。その王冠を被った瞬間に、貴方様はこの国の王になります」
誠「僕がこの国の王に?この王冠被っただけで?」
マジシャン「ええ。王になったらこの国全体が王である貴方様に忠実になります。好き放題できますよ?何でもね…ククク」
そう説明して不気味に小さく笑うマジシャン。
誠「なんか信じられないけど、ファンからのプレゼントは大切にしなくちゃね。よくわからないけどありがたく受け取っておくよ」
マジシャン「どうぞ、それを被って王になって、好き放題してください。それでは私はこれで失礼します」
ぺこりと頭を下げると、ステッキを振り、ボン!と煙玉を出し、そのまま煙と共に消えた。
誠「ほんとどんな仕掛けなんだろ?マジシャンって凄いなあ」
消えたマジシャンに少し驚きながら貰った王冠をまじまじと見る。
誠「王になれる王冠ねえ…」
胡散臭さを感じながらその王冠を鞄にしまい、公園から去っていく。
誠はこの時は普通のただの王冠だと思っていたがやがて知ることになる。この王冠が普通の王冠でないことを…
(次から主人公視点になります)
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