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Act2. 怪獣と巨人
最初にそれが東京上空に出現したのは、4年前のことであった。
雲ひとつない青空に突然黒い大きな穴が開くと、そこから見たこともない巨大生物が現れて、東京の街を破壊し始めた。
自衛隊が応戦するもまるで歯が立たず、人々が絶望に包まれたその時。
空にまばゆい光が現れ、一人の巨人が舞い降りた。
巨人は巨大生物と戦闘を開始し、光線技で巨大生物を粉々に吹き飛ばすと、自身は光になって宙に消えていった。
それはその1回では終わらず、また空に黒い穴が開いては巨大生物が出現した。それらは侵略目的で送り込まれた宇宙怪獣と推定された。
自衛隊は防衛隊に改編・増強され、地球外からの侵略に対抗する特殊部隊、地球外侵略対策チーム(Extraterrestrial Invasion Countermeasures Team
= EICOT)が新設された。
光の中から現れて怪獣を倒してくれる巨人は『光の巨人(Giant of light)』を略してジオルトと呼ばれるようになった。
ジオルトとは意思疎通ができず正体は不明であったが、その行動は人間を守っているようであり、やがてEICOTと共闘するようになっていった。
ただ、激しい戦闘のダメージが蓄積するのか、1年も経たないうちにそのジオルトはいなくなり、代わりに新しいジオルトが現れるようになった。
全員が身長50メートル程の銀色の巨人であるが、顔や身体の模様、使える技には個性があった。
そしてユウマ隊員が人知れず5代目、通称ジオルトエースとなり、数々の怪獣や異星人を撃破して、まもなく1年を迎えようとしていた。
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