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はやくイキたい。気持ちよくなりたい。
東条に触れられる度に、その思考だけで由莉の脳内が占められていく。
胸くらい自分で触ったことがある。
だけどその時は、こんなに気持ち良くなったりしなかった。
さっきまで自分で引っ掻いていた部分も、東条が触れるだけで頭の中がビリビリして、我慢ができず勝手に声が漏れる。
はしたない自覚はある。
媚びるような嬌声は耳障りで、出来るならこんな自分の声は聞きたくない。
だけどどう頑張っても耐えることが出来なくて、達する度に一際大きな嬌声が室内に響いた。
「……っ、あ、ごめなさ、んっ……ひぁ、も、きもちぃ、の……これ」
「うん。分かった、これね」
「あ、あ、あっ……! それまた、イッちゃ……くぅ、んぁ、あ……」
何回イッた? 何回出した?
自分でも数え切れない醜態を晒していることは分かっているのに、未だに収まる気配がない。
どこに置けばいいのか分からない手でぎゅっとシーツを握り、達する度に強く皺を作る。
「あ、東条さ……っひ」
「落ち着いた? 一旦休憩できそう?」
「ん……っ」
汗を舐めとるように首筋に舌が這い、それだけでまたゾクゾクしたものが背中を駆ける。
どうしよう、全然、このままじゃちっとも落ち着かない。
「もっと……ちゃんとしたやつ、したい……」
まだ、指しか入ってない。
それだけでこんなにイッているのだから十分気持ち良いのだけど、それだけじゃやっぱりダメなんだ。
触ってもらう度に、もっと欲しいって思う。
多分これはアルファに挿れてもらわないと、ずっとずっと落ち着かない。
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