プロローグ

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「ひっ、あ……きもち、んっ、っはぁ、あっ、そこ、またイッちゃ……ッ」 「もっと? まだして欲しい?」 「んっ、うん、して……っあ、まだ欲し、っです。ご、ごめんなさい……っ、クリもっと触って、ひぅ、あ、おねが……っあ」 「は、自分で腰動かして気持ち良さそ。俺の指好き?」 「ん、好き、っ好き……! や、っあ、あ……ま、またイッて、も、~~~~~ッ」  強請ることしかできない甲高い声が下品。  ぐちゅぐちゅと響く粘着質な水の音が下品。  全部嫌いで聞きたくないのに、自分の意思で止めることができなくてボタボタと涙が落ちる。  性的な涙なのか、精神的なものからきているのかさえ分からない。 自分の体なのに、自分の意思でコントロールすることができないの。こんなの本当に動物とおんなじだ。 「あ……っは」 「またイッたね。どう? 満足した?」 「まだ奥……欲しくて、っあの、い、挿れてほし……です」 「なんで?」 「え……? あ、だってこれ、気持ちいいのしないと、んっ、ずっとおさまらなくて……っ」 「ははっ、そっか。奥まで届いて気持ち良ければ、君はなんでもいいもんな?」 「ひっ……うぁ、ああっ」  お腹の奥が疼くのがおさまらなくて、おねだりして。  それでようやく挿れてもらえた玩具が、ウィンウィンとうねりながら気持ちいところを刺激する。  欲しいのはこれじゃないのに、これで十分気持ちよくなってしまうのだから最悪だ。  こんな行為に付き合わなきゃいけない人も可哀想で、本当に本当に彼には申し訳ない。  こんな酷い発情期も、ちゃんとした番になったら少しは症状が軽くなるのだろうか。  そんな相手を縛り付けるようなこと、口が裂けても言えないけれど。
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