第九章 ①①⑦

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第九章 ①①⑦

1人、そんな学校生活を送る日々のある日の夜、約1年ぶりにお母さんが帰って来た。ふっくらとしていた1年前とは違い頬はこけ長かった髪もバッサリと切り落としていた。 着ている服もどことなく汚らしい。ふらついた足取りで靴を脱ぎ左右に揺れながらこちらへと向かって来る。 そんなお母さんを永剛はリビングで出迎えた。お母さんが歩く先からゴキブリが逃げ出して行く。リビングに入るとお母さんは落ち窪んだ目で永剛を見返した。乱雑に椅子を引き雪崩れるように腰掛けた。 「ビール」 永剛はお帰りの挨拶もしないまま、お母さんの言われた通りに、酒屋から配達され続けていた瓶ビールをケースの中から引き出した。コップを洗いビールと一緒にテーブルに置く。栓を開けコップに注いだ。お母さんはそれを掴むといきなりテーブルを叩いた。 「冷えてないじゃないか!こあんたはこんなもの母親に飲めっていうのかい?ふざけんじゃないよ!」 お母さんはいいコップを永剛に投げつけた。額に当たり、ビールが顔にかかりコップが床に落ち割れた。 「その目は何?あんたが生活に困らないよう金も食糧も送ってやってただろ!不満なんて言わせないよ」 お母さんはいい瓶ビールを掴み立ち上がった。永剛の髪の毛を鷲掴み、瓶ビールの口を、無理矢理永剛の口の中に押し込んだ。 「お前は温いビールが飲みたいんだろ?」 永剛は飲まないよう堪えていたが、直ぐに我慢出来なくなった。喉に流れ込む苦い味のするビールを思わず吐き出した。それがお母さんの顔にかかった。お母さんは永剛の口から瓶を引き抜き瓶の太い部分で永剛の側頭部を殴った。一瞬、視界が真っ暗になった。殴られた箇所が熱くなり、何かが耳や頬を流れて行く。血だなと永剛は思った。 お母さんは血を流す永剛を指差しながら笑うと、着ていたランニングシャツとブリーフを無理矢理剥がし、床の上で四つん這いにさせた。 「私がいない間、お前はどうしてた?」 永剛はこれから自分の身に起こる事を思うと条件反射で勃起した。 「あんたは私にこれをして欲しかったんだよね?」 お母さんはいいビール瓶を永剛の肛門に無理矢理押し込んだ。その荒々しい行動はまるで1年前とは大きく違っていた。この1年でお母さんは永剛の知っているお母さんとはまるっきり別人に変わったようだった。お母さんの身に何かあったのかも知れない。 それでも永剛のペニスは痛いほど勃起していた。その反り立ったペニスをお母さんが掴んだ。爪を立てながらしごきだす。痛みと快楽が入り混じり永剛は胃に残っていたビールを吐き出した。 「汚いねぇ」 お母さんはいうと更にペニスを握る手と爪を立てた指に力を入れて、激しくしごき出した。 殴られた箇所から血が滴り落ちる。頭がクラクラして眠気に襲われた。それでも永剛は荒い息を吐き続けた。お母さんは片手にペニス、もう片方はビール瓶の底を掴み押したり引いたりしながら、永剛の顔を覗き込む。 我慢が出来なくなった永剛は脇の下から見上げるお母さんの顔に向けて射精した。精液が顔にかかったお母さんは一旦、その手を止めて四つん這いになった永剛を横倒しにした。仰向けに寝かし顔についた精液を手の平で拭い取る。その後でお母さんは永剛の顔の上でウンコ座りをした。下着を横にズラすと母は自分の性器を永剛の顔に押し付けた。 「舌、出せ。舌を出してここを舐めるんだよ」 お母さん身体をは前後左右に動かしながら、 あーじゃない、こうじゃない、そこ!そこを舐めるんだよと言いながら永剛のペニスを握り再びしごき出した。自然とお尻に力が、押し込まれたままの瓶ビールを肛門が締め付けた。 お母さんは永剛が射精してもその手を止めなかった。そして長時間に渡って永剛の顔に跨り、枯れたような吐息を吐き続けていた。 その日からお母さんは3日間、家に篭り、永剛が学校から帰って来ると直ぐさま呼び止め、履いていた下着を脱ぎ、自分の性器を満足するまで永剛に舐めさせた。 永剛は永剛で満更でもなく、お母さんの言いなりになっていた。殴られるよりはマシだ、そう永剛は考えお母さんの要望通りに性器を舐め続け、射精を繰り返した。 永剛がお母さんに従うのは理由があった。お母さんは満足すると必ず夕飯を作ってくれたからだ。約1年ぶりのお母さんの手料理は震えるほど美味しかった。それを得る為に永剛はお母さんの言いなりになっていたのだ。 だがお母さんは決してやらせてはくれなかった。永剛自身はお母さんの性器にペニスを追い込み、中で射精したかった。だが、その欲望に気づいてかお母さんはいつも永剛のペニスに触れる度に含み笑いを浮かべていた。 4日目からお母さんは仕事に出かけるようになった。 永剛の知らぬ間に仕事先を決めていたようだった。 お母さんを喜ばせる行為は、ほぼ毎日のように行われた。お陰で学校の帰宅途中、自宅が目に入った瞬間、勃起するようになっていた。まるでパプロフの犬だな、と永剛は笑ったものだった。 お母さんが働き出して1か月が過ぎると、日々の日課はおざなりとなり、帰宅しない日も増え始めた。 痩せ細っていた身体もふくよかになりながら、肌艶も良くなって行った。 永剛の知っているお母さんの姿に戻りだすと永剛をいたぶるような真似はして来なかった。 そのせいで永剛は欲求不満に陥り、深酒をした日のお母さんが寝入るとそっと押し入れから出て、寝ているお母さんの寝顔を見ながら硬く反ったペニスをしごいた。 最初はそれで満足だった。だが途中から物足りなくなると、風呂場の床に頭突きをし、朦朧としながらビール瓶を肛門にいれお母さんの布団を捲り下着を見ながらペニスを弄った。 性的な事が頭から離れず、勉強も疎かになっていった。それに気づいてようやく、お母さんに対する行為を止める事が出来た。 それでも気まぐれで稀にお母さんにペニスを触られると、永剛は仔犬のようにヨダレを垂らしてはお母さんと戯れた。 その事にお母さんは嬉しかったのか、その夜、初めてお母さんは永剛のペニスを受け入れた。お母さんの手に導かれながらお母さんの濡れた性器に鬼頭が触れると全身が痺れるような感覚に襲われた。 「ゆっくりだよ。ゆっくり」 頷きはしたが、身体はお母さんを求めた。導くお母さんの手を払い一気に中へ押し込んだ。お母さんはそんな永剛を笑いながら受け止めた。足裏にゴキブリが這うが永剛はそれを無視した。お 母さんは笑いながら、側にいるゴキブリを捕まえては永剛の背中の上に放った。ゴキブリが歩く度に背中はこそばゆかったが、自分の行為を止める事が出来なかった。 お母さんは永剛の背中を這うゴキブリ達を手の平で潰しながらクスクスと笑い、永剛の耳に噛み付いては耳もとで気持ち良いだろ?と囁いた。その言葉に永剛は幾度も頷きそして激しく腰を動かした。すると直ぐに我慢出来なくなり、声変わりし始めた永剛の荒々しい声と共にペニスはお母さんの中で果てた。そんな永剛をお母さんは抱きしめるとこう言った。 「満足かい?」 永剛はお母さんの言葉に何度も何度も繰り返し頷いた。 そしてその夜、初めてお母さんと一緒の布団で眠る事が出来た。 真っ暗の部屋の中でお母さんがいなくなった約1年の間に起きた出来事を永剛は包み隠さず話して聴かせた。 本を万引きした事、理科の実験でカエルを捕まえた事、叩き潰した事、年寄りがトラックに潰されたのを見て興奮した事、水害で拾った手首を3年の給食の食缶に入れた事、その事件でPTAの役員に腹が立って飼い猫を首を絞め殺害し、毛をむしり皮を剥ぎ家のフェンスに吊るした事、そして永剛が手首を入れたそのクラスの弟が今、同じクラスにいて、そいつを殴った事などを事細かに話して聞かせた。 お母さんはうんうんと頷き、永剛の頭を撫でながら 「お前は自分に対して正直なとても良い子だ。そんな子供に育って私は嬉しいよ」 とお母さんはそのように永剛を褒め称えた。それが嬉しくて永剛は自らお母さんの下着を脱がし時間をかけて愛撫した。 その後で永剛は父の事をお母さんに尋ねてみた。 床下にいる事は知っていたが、お母さんがどう答えるか知りたかったのだ。だがお母さんはしらばっくれながら、 「今頃は何処かでのたれ死んでんじゃないかねぇ」 と言うのを聞いて永剛はそれ以上、父の話をするのを止めた。そしてお母さんの胸に顔を埋め目を閉じた。 翌朝、目が覚めると側にお母さんの姿はなかった。 リビングに行ってもお母さんは居らず、靴を確かめに玄関に行った。そこには既にお母さんの靴はなく、仕事に出かけたのだと永剛は思った。 時計を見ると既に8時半を過ぎていた。 完全な遅刻だった。それでも永剛は顔と歯を磨き着替えを済ませて学校へ向かった。
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