1人が本棚に入れています
本棚に追加
「彼は異世界転生を何度もして、色んな人を落としてハーレム状態なの。そういうゲームの世界に来たのよ? あなたが彼のスマホを盗み見しているのがバレないように、私が言うのが役目なのよ?」
私は彼氏に浮気された……と思っていた。
でも、それは違ったみたい。
「私はね、彼のスマホにハッキングしてこのアプリを作ったのよ」
「え? ハッキング?」
そんなことができるんだ……。
いや……でも……そんなことができるなら……。
「そんなこと、あんたには関係ない! 早く帰しなさい!」
私は声を張り上げた。
「嫌よ? だって、これから彼とここで暮らすんだから」
「あんた、何なの?」
「私? 私は、あなたの彼氏を落とすゲームを作った者よ」
すると、私のスマホが勝手に操作された。
『異世界へようこそ!』
アプリが起動した。
「え?」
なんで? なんで勝手に動くの? いや…これは…このアプリは
「私があなたの彼と一緒になるために、必死にデータを集めて作ったゲームなんだから!あなたに邪魔させない!」
私のスマホが勝手に動く。
強制的に電源を落とそうとしても、全く落ちない。
そればかりか、勝手にアプリが動き出し、私が集めたデータもすべて回収されてしまった…。
「ふふふ...ww彼氏さん、異世界転生も楽しかったでしょ?課金も100万くらいして、このゲームを作るためにありがとうね」
まさか…ゲームを作るために、お金をつぎ込んでいたの???
『異世界へようこそ!』
ゲームの世界なら、一生死ぬこともない…。
年を取ることもない…。
ずーっと、一緒にいられる!!
「さて、次はこの人のデータを転送しますか…」
私はゲームの世界に吸い込まれた…。
最初のコメントを投稿しよう!