月とボク

1/1
前へ
/1ページ
次へ
電線に、捕まってしまいそうになる、月がいて、 電線に、捕まってしまいそうになる、ボクがいて、 月も、ボクも、必死で、必死で、 だけど、どんなに頑張って、走っても、 電線は、どこまでも、どこまでも、付いてきて、 いったい、どこまで、走ったら、いいのか、 いったい、何を、目指したら、いいのか、 酸素不足の、ボクの、頭は、こんがらかって、 ボクの、赤い、血液が、悲鳴を、あげながら、 身体中を、駆け巡り、 ボクの、心臓は、バクバクと、音を立て、 ボクは、息が切れ、 目の前は、ただの、薄暗闇で、 もう何も、見えそうにない
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加