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村人、勇者になる
暗闇の中、手足を動かす。俺は事故に遭って死んだはずだ。ここはあの世なのか?
目を開けた俺は驚いた。俺は真っ白な布に包まれて、知らない赤い髪の女の人に抱っこされている。女の人は幸せそうに微笑みを浮かべ、俺の額にキスをした。
「可愛いジョン。私たちの天使ね」
ジョンって俺のことか?そう思い目を動かすと鏡が見えた。そこに俺と女の人が映っている。その姿を見た俺は大声を上げた。
「ふえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「あらあら。お腹が空いたの?ちょっと待っててね」
女の人は俺がお腹が空いたと勘違いしたらしく、俺をベッドに寝かせてどこかへ行ってしまった。その間に俺は混乱する頭で考える。
まず俺は死んだはずだ。なのに今、赤髪の赤ちゃんの姿でここにいる。どういうことだ?何が起きてるんだ?
その時、死ぬ間際に聞こえた謎の声を思い出した。転生させるとか言ってなかったか?
(ひょっとしてこれ、ラノベでよく見る異世界転生ってやつか?)
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