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高校生、異世界転生する
俺の名前は鈴木太郎。重要書類の名前書く欄の見本みたいな名前をしているが、本名だ。おまけにピッチピチの男子高性!(十六歳)
何でこんな名前かというと、俺が生まれた時に初孫フィーバーに舞い上がった今は亡きじいちゃんがつけたらしい。もっとかっこいい今風の名前にしてくれよ、と思ったことは数知れず。
まぁ、名前はちょっと古いけどそれなりに楽しい毎日は遅れてる。勉強は正直ダルいけど学校で友達とワイワイするの好きだし、放課後は部活もあるし。
部活は何やってるかって?剣道部だよ。漫画で剣術の強いキャラがいて憧れてたんだけど、中学に剣道部がなかったんだ。だから高校では絶対に入りたいって思ってたんだよな。
今日は土曜日。剣道部は午前中練習がある。そのために俺は学校へ向けて自転車を走らせていた。初夏の風が心地いい。
長い坂道を一気に降りていく。小学生の頃はよく友達とノーブレーキでどこまでいけるか競ったなとふと思い出した。その時である。
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