4人が本棚に入れています
本棚に追加
特別章 体育祭
今日は遂に待ちに待った体育祭。
私と蒼は同じ組で、
「蒼頑張ろうね」
「あ、うん」
体育祭が始まった。
高1のムカデ競走
↓
高1の玉入れの順に始まり、次は高2のスウェーデンリレーだった。
「蒼、そろそろ行くよー!」
「蒼ってば」
「あ、あうんごめんごめん」
そしてリレーが始まった。
第1走は4/1周
第2走も同じ
第3走は半周
第4走は私で半周
第5走は4/3周
第6走、4/3周
第7走は1周で
第8走は蒼で2周だった。
うちのチームにはサッカー部や野球部、陸上部が数人いたから勝てると思う。
第6走が終わった時点でダントツだったが、第7走が滑って追いつかれ、
次は学年一足の速い蒼だったので追い抜けると思った。
「蒼、がんばれー」
みんなと共に応援して1周終わった時点で追いついていた。
そのまま追い抜いて蒼が1位でゴールした。
「よっしゃー! やったー♪」
などと色々な声が飛び交った。
蒼が私たちに戻ってくる途中に突然倒れた。
「おい、蒼大丈夫か」
「しっかりしろ蒼」
然し返事はない。
「誰か救急車呼べ!」
ワイワイ盛り上がっていた体育祭は一瞬で不穏な空気になった。
救急車が到着し、蒼の両親がいなかったので私と先生が乗った。
蒼の身に何があったのか?
もしかしてやっぱり昔の癌かと思ってしまう。
そんな中先生は
「きっと颯佐君なら大丈夫ですよ」
そう言ってくれた。
でも内心は絶対に大丈夫じゃないと思った。
ー特別章 体育祭ー 完
最初のコメントを投稿しよう!