2.とかく女という生き物は

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2.10 刻印 キャロルは「先生、ちょっと見てくださる」とかかりつけ医に言う。 「どうかなさいましたか」 先生がキャロルに問う。 「先生、昨晩、彼とデートしたのですが。とても清々しい夜でそれは良かったのですが」 「うん、それで何か問題でも」 「今朝起きてみたら、なんだか背中が痛いの」 「どえどれ。見せてごらん」 先生はキャロルの服を脱がせ、背中を診る。 「どうですか、先生、どうかなってますか」 「いや、背中は何ともないが。ところで君はどこでデートしたのかね」 「はい、市民公園の墓地ですが」 キャロルは少しはにかんで答える。 「そうか、それで、君のお尻は2021年没となっているのか」
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