2.とかく女という生き物は

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2.17 良く当たる占い 三郎は、最近成績が良くないので悩んでいた。期末テストが近づき、不安でたまらない。 友達に相談したら「おまえ、勉強法が良くないんだよ。そうだ、俺が知っている占い師がいるんだけど、良く当たるんだ。今夜俺といっしょに行こう」と言われる。 「へ、俺は占いなんか信じないが、そうか良く当たるのか。そういえばお前、この間の中間テストでトップテンにはいっていたな。驚いたよ、いつもは30番にも入らないのに」 「あはは、そうだろ。実はその占いのお陰さ。俺だってそれまでは信じてなかったんだけどな。お前だから打ち明けるが、実はテストの前に占ってもらったんだけどな、教科書で問題が出るページを当ててくれたのさ。みんなには内緒だぞ」 「そうか、そりゃすごいな。じゃあ行こうか」 二人はその晩、教科書をもってその占い師を訪ねる。 そして、テスト問題の予想を聞いて、満足して帰ろうとすると、「ちょっと君、待ちなさい」と呼び止められる。 「え、なんですか、ぼくですか」 三郎が振り返ると「そうだ、君だ」とその占い師がいう。 「なんでしょうか」 「いや、何、黙っておこうと思ったのだが、ちょっと良くない未来が見えたので」 「え、良くないことですか、それはまたなんですか」 「君のお父さんだが、近いうちに・・・」 そう言って、黙ってしまった。 「何でしょう、気になりますね」 「いや、ごめん、気にせんでくれ。わしの占いだって外れることはあるしな。当たらないことを祈ろう」 それは聞いた、友人は「ま、いいんじゃないか、テストのことは聞いたし、もう帰ろう」と促す。 翌日の期末テストはあの占い師の予想した問題がでた。二人は喜んで答案を書いた。 三日経って、テスト結果が返された。二人とも10番以内になり、おお喜びをする。 そうなると、あの占い師が三郎に告げたことが気になったが、父親が病気で倒れるとか、交通事故に遭うとかいうこともなく、無事に数日が過ぎる。 そして、次の日、朝起きると玄関先にいつも配達してくれる牛乳配達のおじさんが倒れていた。病院に運ばれたが心筋梗塞だったようで、まもなく亡くなってしまった。
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