ルイジアナより愛を込めて

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ルイジアナより愛を込めて

 コレクターは、船のデッキに立ちながら、遙か彼方に浮かぶ島を眺めていた。彼の手には、古びた地図が握られている。**ルイジアナ**から始まった旅も、ようやく終わりが見えてきた。この先にある島には、伝説の海賊たちが隠した財宝が眠っていると言われていた。 「この地図が正しければ、もうすぐ目的地だ」コレクターは呟き、船の帆を確認しながら甲板に足を踏み出した。  彼の隣にいたのは、スレンダーで神秘的な瞳を持つ女性、**亜子**。彼女はコレクターと共に、この旅の最後に挑むつもりだった。だが、その目はどこか不安げだった。 「ナーガの話を覚えている?」亜子が静かに問いかけた。  コレクターは頷き、思い返す。伝説では、島の財宝を守るために、**ナーガ**と呼ばれる巨大な蛇の守護者が存在するとされていた。その守護者を乗り越えなければ、財宝にたどり着くことはできない。 「ナーガか…」コレクターは険しい表情を浮かべた。「そんなものが本当に存在するなら、僕たちも慎重に動かなければならない」  船がゆっくりと島に近づいていくと、コレクターは手に持っていた古びた外国通貨をポケットにしまいこんだ。その硬貨は、かつての海賊たちが交易に使っていたものだ。**ルイジアナ**で見つけたものだったが、今ここで使えるかどうかは分からない。 「ここで降りよう」コレクターは指示を出し、船を停めた。 2人が島に上陸すると、湿った空気が一気に体を包んだ。目の前に広がるジャングルの奥からは、かすかな音が響いていた。何かが蠢いている。 「準備はいい?」コレクターは亜子を見つめた。 彼女は頷き、手に杖を握りしめた。彼女の魔法の力が必要になる瞬間が、すぐそこに迫っていた。 2人は島の奥深くへと進み、やがて巨大な**ターミナル**のような遺跡にたどり着いた。その場所は古代の石で作られており、まるでかつて多くの者がここを通ったかのように思えた。石には奇妙な彫刻が施されており、そこにはナーガの姿が描かれていた。 「ここだ。財宝はこの遺跡の奥に眠っているに違いない」コレクターは確信を持って言った。  しかし、その瞬間、巨大な影が遺跡の奥から現れた。緑色の鱗が光り、圧倒的な存在感を持つナーガが姿を現した。彼の尾が地面を叩きつけるたびに、地震のような振動が響き渡った。 「出たか…」コレクターはナイフを抜き、構えた。  亜子も魔法を唱え始め、準備を整えた。しかし、ナーガは彼らに目もくれず、ゆっくりと彼らの周りを囲んだ。 「ナーガは財宝を守るための存在。攻撃しても無意味かもしれない」亜子が冷静に言った。  コレクターは一瞬考え込んだ後、地図を広げ、遺跡の彫刻を照らし合わせた。そして、ひとつの発見をした。 「待て、ナーガは攻撃する必要はない。鍵は**クスコ**だ」 「クスコ?」亜子が驚いた表情で彼を見つめた。 「クスコは古代文明の中心地。そこにある知識が、この遺跡とナーガを制御する方法の鍵になるんだ」  ナーガが彼らに迫りくる中、コレクターは冷静に行動し、遺跡の特定の石を動かした。その瞬間、ナーガの動きが止まり、彼の巨体が遺跡の一部に溶け込むように消え去った。 「やった…!」亜子が歓喜の声を上げた。  コレクターは疲れた表情を浮かべながら、奥へと進んだ。そこにあったのは、無数の金貨と宝石、そしてかつての海賊たちが隠した**マルタの鷹**に次ぐ、もうひとつの伝説の財宝だった。
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