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ターレット
コレクターと亜子は、遺跡からの脱出後、意外にも次の冒険の舞台が賭場であることを知った。現地の情報によれば、その賭場には「ターレット」という名の謎の装置が設置されており、それが古代の秘密を解く鍵になるらしい。
「賭場に行く前に、もう一度確認しよう」コレクターは地図を広げ、賭場の所在地を再確認した。「情報によれば、この賭場はイスラム圏の古い港町にあり、かなりの規模らしい」
「イスラムの文化圏か…また新たな試練が待っていそうね」亜子が言った。二人はすぐに港町に向かう準備を始めた。
到着した港町は賑やかで、賭場はその中心に位置していた。賭場の中に足を踏み入れると、まるで異世界に迷い込んだかのような錯覚を覚えた。煌びやかな装飾と、複雑なゲームが展開されていた。
「ここがターレットのある賭場か」コレクターは興味深そうに周囲を見渡した。「さっそく調査を始めよう」
賭場内を探し回っていると、コレクターと亜子は突然、深夜のセキュリティルームに閉じ込められてしまった。壁には監視カメラの映像が映し出され、複数のターレットが賭場を守っている様子が見えた。
「どうやら、これがターレットだ」コレクターが言った。「無敵の装置か何かのようだな」
「ここから脱出しなければならないわ」亜子は冷静に言った。「でも、どうやって?」
その時、セキュリティルームのドアが開き、賭場のオーナーが現れた。彼の目は冷たく、無表情であった。
「君たちは何をしに来た?」オーナーは低い声で訊ねた。「ターレットを破壊しようとしたのか?」
「私たちは単にこの賭場の秘密を解明しに来た」コレクターは堂々と答えた。「だが、君が何者なのかが気になる」
オーナーは静かに口を開いた。「この賭場には、単なるゲームの他に、バイオハザードの研究が行われている。人々はここで奴隷のように働かされ、実験に使われる」
「バイオハザード?」亜子が驚いた。「それは一体?」
オーナーは無言で一枚の地図を取り出し、コレクターと亜子に見せた。その地図には、賭場の地下に広がる秘密の研究施設が示されていた。
「ここでの実験は、我々の息子たちのために行われている」オーナーは冷酷に言った。「彼らは、この地で育てられ、世界の支配者になる予定だ」
コレクターと亜子はその言葉にショックを受けた。彼らは賭場の秘密を暴き、息子たちの未来を救うために、地下施設へと向かう決意を固めた。
地下に降りると、広大な施設が広がっており、そこでは様々な生物がバイオハザードの研究材料として使われていた。コレクターと亜子はそれを目の当たりにし、危険な状況に直面しながらも、ターレットを解除する方法を探し続けた。
「これがすべて終われば、私たちは自由になれる」亜子が言った。「そして、息子たちを解放するための戦いも始まるわ」
コレクターは頷き、装置の解読に取り掛かった。
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