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「間違いなく、小柳が囲ってた男たちにはあいつを殺す動機があると思う。」 「なるほど。名前はわかるか?」 俺はペンとメモ用紙を用意した。 「名前なら分かる。本名かは分からないけど。」 「それでもいい。教えてくれ。」 「まずは、いつも小柳の隣に居たのがレイ。レイは小柳のお気に入りで溺愛されてたんだけど、外で男を作ってたのがバレて、小柳にボコボコにされて、今、入院してる。」 「傷害事件じゃないか。」 「でも、密室で起きた事だし、誰も小柳には逆らえなかったから。」 「次は、ユウタ。ユウタと俺は元々同じゲイバーで働いてて、そこで小柳に声をかけられたんだけど、ユウタは、手癖が悪くて。俺がマンションから逃げ出す数日前に、小柳の財布から現金を抜き取って居なくなった。」 「それは窃盗事件だぞ。おい、どうなってるんだ。」 俺は頭を抱えた。 「だから、俺らは歪んだ世界に居たんだよ。絶対君主の小柳のおもちゃとして。」 「俺はそんな風に、ケイトのこと思ったことないからな。ケイトはひとだ。殴られていいわけがない。」 俺は思わず、ケイトを抱き締めた。
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