4

6/6
前へ
/31ページ
次へ
帰り道、俺はケイトに問いかけた。 「レイに家族は居ないのか?」 「どうだろ?俺たち、自分のことほとんど話してないから。名前も本名か分かんないし。」 「そうか。」 「さとしさん、家族は?」 「いない。」 「そうなんだ。なら俺と一緒。」 俺たちはしばらく無言で歩いた。 「レイを疑ってるの?」 「いや、全員だ。」 「ってことは、俺も?」 「まぁな。それが俺の仕事だから。」 「アリバイ証明してくれたじゃん。」 「何かトリックを使ったのかもしれないだろ?」 「俺、そんなに頭良くない笑」 警官と容疑者。 俺たちの関係こそ歪だ。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加