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あと少し我慢すれば、良かったのかもしれない。
それでも、耐えることが出来なくって言ってしまった。
「私の知らない話するなら、他でやってよ」
一気に静かになって、それはとても長く感じられた。
「そうだね」
「帰ろっか」
「だね」
みんなは、帰ってしまった。
私は、一人になってしまった。
きっと、みんなに対して期待していたんだと思った。私が言ったら、みんな私を仲間に入れてくれるかもしれないって思う気持ちを捨てられなかった。
本当は、心のどこかで分かっていた。
ただ、利用されるだけだと理解していた。それでもよかった。
一人にならないためだったら、なんでも良かった。
小さい頃から、いろんなものを集めてきた。ぬいぐるみも、お人形さんも集めてきた。それでもこの部屋にはいない。
お菓子やジュースで、友達を集めることが出来たら、魅力を感じなくなってしまった。
みんながいなくなっても、新しい何を集めることができたなら、きっと勝ちなんて感じなくなってしまうのだろう。
「みんなと同じ。私も利用していた。だから、責める資格なんてない」
と自分に言い聞かせながら、机に広がった皿を一つの袋の集めた。
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