茜さす帰路照らされど

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茜さす帰路照らされど

『もう最悪…有り得ない。』      この間のせいであれから圭介と会っても気まずいまま。  密室空間で出くわしたとなれば…。    気分を変えたいから、いつもとは違う道を歩いてお気に入りのヘッドフォンを付けてみた。  『綺麗…!』      夕焼けが美しいくらい輝いている。  こんな光景が日本にあったなんて信じられない。  美し過ぎて涙が出て来た。          --------------------  翌日。    この間、休日出勤したから久しぶりの平日の休み。          今日はストレス発散の為、買い物に行く事にした。    昼の車内は様々な人がいる。  無駄なくらい有り得ない化粧してギャーギャー騒いでるギャル。    周りを無視して爆音を流してる男。    その爆音を迷惑そうに見ている老婆。          時間帯は違うけど、朝は押し潰されて気にしていないがじっくり見ると様々な人がいる。    人間って面白いなと強く感じる。      【次は原宿~原宿~】    お気に入りのセレクトショップに行き、春らしいワンピースといくつかのトップスを購入。  そしてANNA SUIに行きシャドウを購入。        やっぱ買い物はストレス発散になる。  厭な事を忘れられる。  けど…やっぱ何かが心の中でほどけない。    -ドンッ-    『あ、すいません。ついぼけっとしてて…。』  私は他人に何を話してるんだ。  「俺こそ申し訳ないです。つい…あぁ!!」    『え、何…あっ!!』                  優しい目、引き締まって程よい筋肉がついた腕。  今流行りの恰好をしている。  髪は真っ黒でサラサラで髪と同じ黒縁眼鏡をしている。  いつからこんな恰好良くなったのか。    そしてあの懐かしい匂い…。        『亮…介?』    「久しぶり、綾。」   
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