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第0章 序章。
今となれば遥か彼方
昔の事にはなりますが…
雅樂「憎しや…。憎いなどと言う言葉では…片付けられぬくらい憎くて堪らぬ…」
雅樂は…
飛鳥時代に朝廷と対立をし…
一族諸共命を奪われた狐の妖と人間の間に産まれるはずだった娘でございました。
時は現在〈西暦2024年09月15日〉よりも約1000年程前の話になります。
後世で平安時代と呼ばれる事になる長き時代の初期と呼ばれし御世にはなりまするが…
京の都近くにある竹林では…
満月の夜に光り輝く竹がありました。
雅樂「一族の怨み、忘れまじ…父母の受けた悲しみと苦しみと同じ苦しみを与えてくれん!」
その竹林のあった場所には、
朝廷に逆らった狐の妖が家族と共に住んでおりました。
検非違使別当である藤原が妻に…と望んだ女性である麻衣子が惹かれた男性が狐の妖で激情した藤原公任は…
狐の妖を家族ごと、
この世から消し去ってしまいました。
麻衣子はその時、狐の妖である詩津希との間に子を宿しておりその子も麻衣子の腹の中で詩津希と麻衣子と共に命を奪われてしまいました。
その子は復讐を望むあまり竹林の中に宿り夜になると月に照らされ…怪しいくらいの光を放つようになりました。
「公任に復讐を果たす為に…
私はここに舞い戻った…」
月の光に照らされ妖しいくらい眩しい光を放つ竹林の様子を確認しに来たのは…
竹取翁「なんと…輝かしい光を放つ竹だろうか?」
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