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「俺も楽しみだよ」
メッセージを送信して準備をする。
えっと、昼集合だからこの時間に行けば間に合うのか。
あ、どこにいこっかな
行くところを決めてなかったことを急に思い出す。
「こはく、今日だけど行きたいところある?」
『ここ行きたいです!』
こはくからおくられたウェブサイトに飛んでみるとおしゃれなカフェのホームページだった
最近はこんなのが流行ってるのか?なんとも見た目重視なカフェだ
「いいね、ここにいこう」
『やったー!ありがとうございます』
残高不足です。
そんな表示に少し苛ついてしまった、そんな今日俺はこはくに会う
ファンと会うなんて初めてだ。握手会の時も顔は見えないようにしていたしどう思われるか......少し怖い
そんなことを考えていたら待ち合わせ場所についた記憶が飛んだのか?びっくりした。
時間を確認する、どうやら20分も早くついてしまっていたようだ
「20分も早めについちゃった、待ってるね」
『え!わたしももう着いちゃいます』
「わかった、黒い服着てるからわかりやすいかも」
そんなメッセージを送信しようとしたとき目の前に少女が現れた
「あ、あの......なうさんですか?」
なんというかすごく似ていたんだ、彼女の生まれ変わり変わりかのように
「あ、ごめん!そうだよ、こはく.....だよね」
「そうですそうです!」
緊張しているかなと思ったが意外と慣れているようでびっくりしてしまった。
「じゃあ早速行こうか」
「はい!うれしいです」
笑う時に口元に手を近づけるところ
話しているとき目を合わせようとしてくるところ
......声
すべて華来と同じだ
「こはくのさ、本名はなんていうの?」
「本名がこはくなんですよ!この名前中性的ですよね」
びっくりした顔になってすぐ表情が戻ったのを見逃さなかった
嘘でもついているのだろうか、なぜ嘘をつくんだ?俺のこと嫌いにでもなったんだろうか
「あ!つきましたね」
話を逸しているように感じてしまったのは気のせいだろうか
「混んでなくてよかった、入ろうか」
俺はこはくにさえ嫌われたらどうしよう
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